ひがし歯科

ひがし歯科への診療予約は06-4809-0008まで。月曜日~金曜日は9時~20時まで受け付けております(土曜日は13時まで、日祝は休診です)。

歯科医 東のウェブログ

2型糖尿病でのSRPの効果

Effect of SRP on type 2 diabetics

Santos, V., Lima, J., Mendonça, A., Maximo, M., Faveri, F., Duarte, P.: Effectiveness of Full-Mouth and Partical-Mouth Scaling and Root Planing in Subjects with Type 2 Diabetes.
J Perio 80: 1237-1245, 2009.

タイプ2糖尿病には、スケーリングとルートプレーニングが効果があるということが示されている。歯周病は糖尿病の第6番目のリスクファクターであると考えられており、治療と予防は価値がある。観察研究によれば、血糖値コントロールに欠陥があるひとはより重度の歯周病になることが多い。血糖値コントロールをよくするためにSRPをすることがよいのかについてはまだ結論は出ていない。効果ありという研究もあるし、効果がないというものもある。

ブラジルの研究者が2型糖尿病の患者36人で、FMD(Full-mouth disinfection)と1/4ブロックごとのSRPとの比較をした。被験者はGuarulhos大学の歯周病科の患者である。調査の前に、補綴物の不適合の改善、歯肉縁下歯石の除去、歯ブラシ、フロス、歯間ブラシを使った口腔衛生指導を行った。すべての患者はコルゲートトータル歯磨剤を使った。

FMDグループは24時間以内に2回通院してもらって2時間ずつ時間をとって、超音波スケーラーとハンドスケーラーでSRPした。ブロックごとのグループは同じ治療内容を、21日以内で1回60分を4回来院した。全員がメンテナンスのために3から6ヶ月ごとに治療をうけた。

3ヶ月間、HbA1cテストのための空腹時の採血が行われた。
FMDグループもブロックごとのグループもPPDの減少、BOPの減少という歯周組織の治癒を示した。
今までの論文と違って、この36人の研究では歯周病治療後の血糖コントロールは改善を示さなかった。
----
歯周病治療後に必ず2型糖尿病の血糖値コントロールの数値が変わるわけではない。という論文もある。

2010-07-23 超音波スケーラーと抗菌薬を使ったFMD 舌小帯短縮症の診断と治療
新着情報ここまで