ひがし歯科

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治療について

洗口剤 デンタルリンス

うがい薬はなにがいいの?

うがい薬はなにを使ったらいいのですか?

歯周病治療でのうがい薬(洗口剤)の使い方については、歯周外科処置などの後に歯みがきできないときや日常的にブラッシングの補助として使うことが考えられます。

大きく4つの成分があります。

クロルヘキシジン

プラーク形成を抑制する洗口剤のなかでももっとも有効だと考えられているのが、「クロルヘキシジン」です。これは多くの論文でその有効性が証明されていて、かなり昔からずっとゴールドスタンダードです。
Jones, C.G.: Chlorhexidine : is it still the gold standard?. Periodontology 2000, 15:55-62,1997.

クロルヘキシジンは2価の陽イオンなので、細菌の表面の陰イオンに結合するので、よく効きます。ブラッシング後10mlを1分間ほど洗口すると、半日くらいは歯面がつるつるしています。

有効濃度としては0.1-0.2%です。0.1%の場合は、1回の洗口時に15ml、0.2%の場合は10mlを1分間ずつ、1日2回使用します。

歯磨き粉と併用するときの注意点。発泡剤として含まれているラウリル硫酸ナトリウムが陰イオン化合物なので、クロルヘキシジンが吸着されてしまうからです。歯磨き粉を使ってしまった場合は30分くらいあけたほうがクロルヘキシジンの効き目が出ます。

効き目はゴールドスタンダードなのですが、副作用も案外あります。着色や味覚障害です。長期間の使用は避けたほうがいいかもしれません。

製品でいうと日本ではずっと「コンクールF」だけだと思っていたら、いまは「ガーグルサンスター100G」も出ていました。どちらもグルコン酸クロルヘキシジン0.05%未満です。

フェノール化合物

商品名「リステリン」といったほうが分かりやすいですね。フェノール化合物とアルコールが主成分です。「エッセンシャルオイル」というほうがなじみがあります。
オイルなので、細菌の細胞膜の親油基に結合して効き目を発揮します。CMで有名なので、一度くらいは使用したことがある人が多いと思いますが、灼熱感?がありますね。
効果ですが、クロルヘキシジンほどのプラーク形成抑制は期待できません。しかしブラッシングと併用した場合は効果的です(Santos A: Evidence-based control of plaque and gungivitis, J Clin Periodontol, 30 Suppl 5:13-6,2003)。使い方としては、ブラッシングの補助としては効果的ということです。

トリクロサン

これは12時間効き目が持続します!という歯磨き粉コルゲート(日本未発売)に含まれている成分です。洗口剤としてより、歯磨き粉としてのほうが効果があります。ひがし歯科では販売していますが、人気があるのですぐに売り切れてしまいます。

4級アンモニウム化合物

4級アンモニウム化合物っていわれても馴染みがない言葉です。「塩化ベンザルコニウム」「塩化セチルピリジウム(CPC)」と言われたらCMで聞いたことがあるかもしれません。洗口剤にはCPCの方がよく使われています。サンスターのGUMですね。CMのおかげで覚えていられます。

塩化セチルピリジウムは、クロルヘキシジンと似ています。こちらは1価の陽イオンですので、細菌の細胞表面によく吸着します。持続時間がクロルヘキシジンと比べると短いです。その割に歯磨剤への配合がむずかしかったり、着色もあったりと、それならクロルヘキシジン使うわ〜と言う感じです。でもなんであるの?ということですが、日本でのアレルギーの報告がないのです。

ライオンからも出ました(2013)。システマSP-Tメディカルガーグル。セチルピリジニウム塩化水和物1.0g, グリチルリチン酸ニカリウム1.0g、L-メントール2.5g, チョウジ油0.1g、その他添加物として、ユーカリ油、アルコール、香料。6滴から10滴を滴下して使えとかいてあるけど、滴下しにくいので、ギュッと押さえたら、ジャーッと出てしまいました。味は最初はかなり強烈。でもいままでのものより、味もいいかんじです。

洗口剤は補助的なもの

補助的なものです。はみがき+デンタルリンス、はみがき+ウォーターピックの2つのグループで比較したら、はみがき+ウォーターピックのグループの方が、効果的でした。よく磨くほうがいいということです(Caton JG, Blieden TM, Lowenguth RA, Frantz BJ, Wagerner CJ, doblin JM, Stein SH, Proskin HM:Comparison between mechanica cleaning and an antimicrobial rinse for the treatment and prevention of interdental gingivitis. J Clin Periodontol, 20 (3):172-178,1993)
はみがきが基本です。それでさらにがんばりたいときは使いましょう。

歯周病菌と戦う!とCMで聞いた事があると思いますが、「治す!」と言わずに「戦う」んですですから、その程度すね。とはいえ、かなりすっきりします。最初は痛いくらい刺激があります。しばらく爽快感が持続します。

腰や肩のマッサージしてなにか治るわけじゃないけど、気持ちいいですものね。お口もそういうのがあってもいいと思います。基本は歯みがき剤+ハブラシ。定期的に歯科を受診して取りきれていない汚れを調べて教えてもらった後に、完全除去してもらいましょう。まずは、こちらの方を優先したほうがメリットはあります。

注意点として、扁平苔癬のひとは痛みが増すので、避けてください。

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治療内容ここまで