ひがし歯科

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炎症 - 歯周病と糖尿病の関係

糖尿病のひとは、歯周病治療を受けると血糖管理が安定することがあります。

タイプ2糖尿病は、先天性免疫応答を広く活性化させるので、慢性の軽度の炎症を全身に引き起こす。
タイプ2糖尿病はふつう、グルコース摂取を阻害したり、グリコーゲン合成と解糖を阻害する循環脂肪酸のレベルが高い肥満気味か肥満のひとにみられる。このことが自然免疫応答の引きがねとなる。
しばしば、インスリン抵抗性はインスリン産性が増えて相殺される。

しかしタイプ2糖尿病の30%において、アポトーシスと呼ばれるプログラムされた死によって、すい臓の細胞が減少し、インスリン産性が正常でなくなる。歯肉縁下の細菌に、歯周組織の白血球が反応しサイトカインを遊離される。これらのサイトカインは最終的には、血流にのって離れた器官や組織に到達する。血流で循環しているサイトカインは、免疫反応のカスケードの急性期反応を活性化する。

糖尿病患者の歯周病のリスクは、そうでないひとの2倍から5倍高い。糖尿病患者では血管の変性の影響で、歯肉炎と歯周炎が起こり進行する。糖尿病も歯周病も、サイトカインが引き起こす急性期反応を経験する。免疫不全反応のために、歯周病が進行し、かつ、糖尿病での代謝コントロールが減弱する。

歯周病治療の後に、血糖管理が改善されたという報告が多い。糖尿病薬の経口投与と歯周病治療の効果は似ているという研究結果がある。

Tunes, R., Foss-Freitas, M., Nogueira-Filho, G.: Impact of Periodontitis on the Diabetes-Related Inflammatory Status. J Can Dent Assoc 76: 1-7, 2010.

2012-03-07 糖尿病の合併症 お口の健康と、糖尿病
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