ひがし歯科

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カルシウムチャネル拮抗剤と歯肉増殖症

薬物性歯肉炎

歯肉増殖症は、線維芽細胞の過剰な刺激の結果、結合組織に変化が原因で、歯肉が増殖する。薬物製歯肉炎は、薬物を服用開始後3ヶ月以内に発症して、歯間乳頭が肥大を始める。カルシウムチャネル拮抗剤はカルシウムイオンの細胞間流入を阻害して、線維芽細胞に作用して、コラゲナーゼ産性を減少させるため、歯肉増殖を引き起こる。カルシウムチャネル拮抗剤は循環器疾患の治療薬として処方される。利尿薬、ベータブロッカー、レニンアンギオテンシン系の薬剤が処方されているが、これらの薬剤では、歯肉増殖は報告されていない。

オランダの研究者が医科と歯科の80万人以上のデータを評価した。被験者はカルシウムチャネル拮抗剤を処方されていて、内科で歯肉増殖があるといわれ、歯科で確定診断を受けている。

カルシウムチャネル拮抗剤またはレニンアンギオテンシン系の薬剤を服用している被験者20636人のうち、103人が歯肉増殖症であった。軽度ものや無症状の歯肉増殖症は医科のデータには入っていなかった。歯肉増殖症は服用薬剤の量、服用期間に依存することがわかった。数ヶ月の服用、多い量の服用がある被験者は、歯肉増殖症になりやすかった。さらに抗てんかん薬と歯肉増殖症との関係も明らかになった。
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カルシウムチャネル拮抗剤を服用し始めて1ヶ月くらいで歯肉増殖を感じている人が多いです。歯科を受診して、歯肉のケアをしてください。

Kaur, G., Verhamme, K., Dieleman, J., Vanrolleghem, A., van Soest, E., Stricker, B., Sturkenboom, M.: Association Between Calcium Channel Blockers and Gingival Hyperplasia. J Clin Perio 37: 625-630, 2010.

2010-09-22 フロスと歯間ブラシ、どちらがよいの? 歯ブラシの比較
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