ひがし歯科

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口呼吸と運動

口呼吸だと運動能力が低下するのか?という話。

口呼吸だと唾液の防御能が低下しますので、虫歯にもなりやすいし、歯周病も進行します。
他の点では、どうでしょうか?

口呼吸は、機能障害、骨格障害、姿勢不良、生体力学的異常、咬合異常、行動障害などの原因となる。
女性より男性の方が口呼吸が多い。

口呼吸のひとは、頭を前に傾けた前傾姿勢が多く、首を伸ばして気道の抵抗を減らす。
ブラジルのカンピナス州立大学の研究者が、8歳から12歳までの子供を対象に、口呼吸と鼻呼吸での運動能力と、呼吸筋力を比較した。

被験者92人のうち、30人が口呼吸で、62人が鼻呼吸だった。運動測定では、被験者は米国胸部学会推奨の6分間の歩行テスト(6MWT)を行った。

口呼吸の被験者は、州立大学病院の耳鼻咽喉科から参加した。
鼻呼吸の被験者は近所の小学校から参加した。臨床検査と拡大鏡検査を行い、鼻咽頭とアデノイドの評価を行った。
吸気時と呼気時の筋機能を運動前と運動中に測定した。測定はプラスチックのマウスピース付きの機械式圧力計で行った。測定と運動の間に、15分間休息を入れた。

口呼吸グループでは、前傾姿勢の程度の違いによる、運動能力に違いは認められなかった。
鼻呼吸グループでは、正常の姿勢より、中等度の前傾姿勢の被験者の運動能力が高かった。
口呼吸グループは、鼻呼吸グループより、運動の応力が低かった。

前傾姿勢は運動中の筋機能に関して予知性のある要素ではなく、呼吸筋の機能を改善するために代償機構として働いている。

口呼吸は、呼吸生体力学と運動能力に、よくない影響を及ぼしている。

Okuro, R., Morcillo, A., Ribeiro, M., Sakano, E., Conti, P., Ribeiro, J.: Mouth Breathing and Forward Head Posture: Effects on Respiratory Biomechanics and Exercise Capacity in Children. J Braz Pneumol 37(4):471-479, 2011.

2012-10-19 口呼吸と顔 キシリトール入りグミベア
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