ひがし歯科

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上唇小帯短縮症と授乳障害

上唇小帯短縮症の話。

授乳するためには、幼児が母の乳首に吸い付くことが必要である。授乳がうまくいかないときに、口腔内でのいちばん多い原因は、舌小帯短縮症や、上唇小帯短縮症である。チェックすべき部位は、上唇の歯肉への付着状態である。組織学的には、、上唇小帯と呼ばれる部位である。前歯部上顎への口唇の付着が強いと、結合組織が緩くなる。骨には付着せず、組織内に筋組織が存在しない。重篤な症例では、小帯が切歯乳頭部に入り込んでいる。上唇小帯が上唇の運動を阻害し、授乳できなくなることがある。適切に授乳するには、乳児が乳首に吸い付かねばならない。 吸い付くだけでは母親は痛みを感じるだけである。乳児の口唇と頬粘膜が授乳のための陰圧を作るための封鎖の役割を果たす。乳首は硬口蓋と軟口蓋の境界に位置する必要があり、乳児の顎堤が乳首を圧迫する必要がある。授乳に大きな音がする場合は、空気嚥下を起こしていると考えられる。
上唇小帯や舌小帯の状態は様々であり、軽度のものから重度のものまである。

授乳要害が起こると、乳児は健康に育たないので、上唇小帯短縮症や舌小帯短縮症は、チェックされるべきであり、正常な授乳のために外科的に処置するべきである。

Kotlow, L.: Diagnosing and Understanding the Maxillary Lip-tie (Superior Labial, the Maxillary Labial Frenum) as it Relates to Breastfeeding. J of Human Lactation 29(4): 1-7, 2013

2014-04-02 上唇小帯と虫歯 新生児の授乳障害
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