ひがし歯科

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余剰セメントとインプラント周囲炎

余剰セメントはインプラント周囲炎のリスクファクターのひとつです。

かつてはクラウンやブリッジをインプラントにスクリュー固定する方法が多かったが、ネジの緩み、咬合調整やコストの問題で、セメント合着が増えてきた。セメント合着の扱いが簡単になるにつれて、余剰セメントの残留が問題となっている。セメント残留があると、バイオフィルムの足場となり、感染や炎症を引き起こす。

テキサス州ダラスの歯周病専門医が、インプラント周囲炎の39人の継続患者を調べた(42本の単冠のインプラント)。同じ患者で、20本の単冠のインプラントは、臨床的にもレントゲン的にも感染の徴候は認められなかった。これらをコントロールとした。歯周組織用のエンドスコープでインプラント周囲炎部とコントロールのクラウンマージンと歯肉を調べた。

ライト付きで強拡大で特徴のある白色の反射のあるセメントが観察できた。
歯石はエンドスコープでは茶色または黄色で観察される。細菌バイオフィルムは灰色または青色で、ふわっとしている。

余剰セメント部分を記録した後に、セメント除去した。3ケースは外科的にフラップを開け、セメントを除去した。42本の感染のあるインプラントのうち34本に残留セメントを認めた。コントロールには残留セメントは認めなかった。治療後1ヶ月後、42本のうち33本をエンドスコープで再検査した。25ケースでインプラント周囲炎は治癒していた。他の8ケースでは、持続的な感染を認めなかった。

Wilson, T.: The Positive Relationship Between Excess Cement and Peri-Implant Disease: A prospective Clinical Endoscopic Study. J Perio 80:1388-1392, 2009.

2013-02-25 インプラント周囲炎のための器具選択 インプラントの検査
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