ひがし歯科

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ブラッシングの成績

電動歯ブラシが多くなっていますが、手用歯ブラシの効果の話。

現在使われている歯ブラシは1930年代に登場した。ナイロンの毛でプラスチックの柄。
このタイプは大量生産に向いているので普及した。

歯を磨くことは、口腔内のバイオフィルムを減少させる一番普通の方法でであろう。
様々なデザインと毛の配列の歯ブラシが紹介されているけれど、プラーク除去のために一番良い歯ブラシのデザインはみつかっていない。どうやって好みの歯ブラシをみつけているのか。

一生懸命ブラッシングすることと、効果的な除去とは同じではない。
多くの人が、1分間のブラッシングで50%のプラークを除去することができる。つまりヒトは一般的に歯磨き上手ではなくて、歯にかなり多くのプラークを付着させたまま生活している。

手用歯ブラシの効果を決めるためのシステマチックレビューが必要となる。
オランダのアムステルダム大学の研究者が、手用歯ブラシでのプラーク除去の効果についてシステマチックレビューを行った。212のブラッシングの実験を含む合計59本の論文を評価した。被験者数は10806人。

ブラッシング指導の前後で、プラーク除去率を分析した。
手用歯ブラシでは、42%のプラーク除去率であった。
キグリー&ヘインプラークスコアは30%で、海軍式プラークスコアは50%の除去率。

さらに歯ブラシの毛のデザインの違いでプラークスコアは24%から61%の違いがあった。
歯ブラシをする時間もプラーク除去に影響する。研究のブラッシング時間は1分間であったが、平均プラーク除去は27%で、ブラッシング時間を2分にするとプラーク除去は41%に増加した。

思っているほど、普段のブラッシングではプラークは除去できていません。

Slot, D., Wiggelinkhuizen, L., Rosema, N., Van der Weijden, G.: The Efficacy of Manual Toothbrush Following a Brushing Exercise: A Systematic Review. Int J Dent Hygiene 10: 187-197, 2012.

2013-01-24 歯周病治療とQOL JOE 01/2013
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